稲藁で作る宝舟

 京都の農家さんに残る貴重な稲の宝舟。

 作る人はもう居ないと言う。日本人は、物をとても大切にして来た。収穫した稲の藁は、放す事なく、縄にしたり、蓑にしたり、敷物にしたり、飾り物にしたり、物を余す事なく使いきる。そう言う民族でありました。世間で言うSDGsは、本来の日本人には普通にあった生活だったんです。

 同じような状況が、京野菜の生産にも起こっています。純粋な京野菜の作りてが減り、京野菜を使った京のおばんざいの作り手も減っています。

 野菜や食べ物に限らず、同じような状況はあらゆる産業に言える事だと思います。物作り技術大国と言われた日本。その復活の鍵は、稲藁で作る宝舟にあるような気がします。