本来の水菜は白菜みたいに大きい

 水菜の歴史は古く、平安時代の初めに栽培された記録が残ります。田圃の畦や畑の端で栽培され、

本来の水菜は3キロから5キロくらいある大株なのです。

 江戸時代には京の珍味として紹介されています。本来の大株の水菜を生産する農家もごく僅かで、

伝統的な京野菜を生産する上鳥羽に僅かに残ります。上鳥羽は平安の昔から伝統的な京野菜を生産する地域です。

 水菜は、そのギザギザの葉から京都では切葉(きれば)とも呼びます。(壬生で水菜を栽培すると、変異で葉が丸くなったのが壬生菜で丸葉と呼びます。)

 また京都以外の地域からは京菜とも呼びました。

大株の水菜の茎初め太く、専用の刃物で茎を削り、要らない歯を掃除して出荷されます。削る道具も今は生産されてなく、上鳥羽での生産がもし終われば、幻の京野菜になる運命です。

 そんな水菜は、栄養価も高く、抗酸化作用も期待されます。ビタミンC、マグネシウム、カリシウムの含有量も高く、食物繊維も豊富で、美容・健康に超おすすめ京野菜です。

 僕も二日酔いの時はサラダで、ガブガブ食べると、昼を過ぎれば、スッキリもとどおり!

水菜の代表的な食べ方は、『水菜とお揚げさんの炊いたん』

 お出汁で、水菜とお揚げを炊くだけです。大阪では、鯨肉と食べる『はりはり鍋』が有名です。

上鳥羽では、水菜と鰤だけで食べる『鰤しゃぶ』。シンプルですが水菜の栄養が染みる汁と鰤の旨味がベストマッチするのです。

 今では全国で生産される水菜。でもほんまもんの水菜は京都・上鳥羽に残るのです。